すっげぇイライラする。
ものすっげぇイライラする。
とてつもなくすっげぇイライラする。
消えればいいのに。
さっさと居なくなればいいのに。
あたしなんかおとなしく死ねばいいのに。
目がギンギラギンにさりげない。
マッチが耳の奥で歌っている。
こんな真夜中・・朝方から部屋の掃除やりまくってる。
ほこりアレルギーなのに。
タンスの奥から、可愛い小花柄の布をみつけてしまった。
あぁあぁあああ・・・作るっきゃない。
甘い甘いフリルが容赦なく着いてる服着たい。
作った。
朝方からミシンをガガガガガガガガガガガガーーーーーー。
にしても、あたし、相変わらずミシンとの相性悪りぃ。
もう半端ない。犬猿の仲。
少しでも気ぃ抜くと、下糸7本とか出てくっから。
もうなに7本とか?
しかもその絡まりよう、韓国ドラマかよ。
お前ら自由すぎ。
自由には責任が伴うってコト是非とも忘れないで?
そんなこんなで(どんなで?)洋服完成。
たっぷり吐き気がする程のフリル。
似合う似合わないなんて関係無いのです。
周りの目なんか気にしたって何の意味も無ぇ。
何歳になっても、好きな服着りゃいーんだよ。
ふんわりスカートひるがえして気分良けりゃいーんだよ。
雨が降ったら裸足で外出て、傘もささずに水たまりであそびゃあいーんだよ。
それがあたしだ。
ふんわり、柔らかく、ゆるく、そして少しでも永く、生きたいんだ。
あーすごい、変な文章、ノンストップで打っとる。
落ち着かない。目が狂気じみてきた。
止まれない指と止まれない想い。
早く朝になれ。
朝になったら作ったフリルの服を着て煌めく朝日の下で踊ってやる。
ああ、なんて世界は美しい。
確かに美しい。はずだ。けど今は、
今のあたしの目は、たまーに誤作動を起こして世界の色が無くしてしまう。
少しづつ好きな事して、気分良く、一秒一秒生きて、色を足すのです。
今は、ザラザラしてて荒い、汚い画用紙に描かれた、きれいな世界。
変なテンショーン。
あたし馬鹿みたーい。
でも、お馬鹿も悪くなーい。
世界はキラキラ美しくて、あたしは無敵なお馬鹿で、今日はなんて素敵な火曜日。
楽しも。
作ったフリルの画像載せようしたけど、何故かうまくゆかない・・ 後日、再トライします!
「自信」ありすぎて変に「確信的」というか。
「もうこのままダメなんじゃないだろうか。」
と悶々と考えてしまいまして。
憂鬱である。
お薬残ってるの全部飲んで、何も考えずにいいかげん眠りたかった。
お薬多めに飲んだの母さんにバレて病院に連れて行かれてしまった。
そんで、駐車場に停まった車から脱走しました。
大雨の中、表通りまでマッハで走って何でもいーから車に突っ込もうとした瞬間、追っかけてきた看護婦さんに捕まりました。
失敗。
ちっ。
次に、待合室で待ってる間、血圧測って、熱計って、スキを見てまた脱走。
そこから記憶がありません。
後から聞いた話によると、看護婦さんばかりか、お医者さん自ら大雨の中、探し回ったそうです。
気付いたらベッドの上で母さんと看護婦さん2人とお医者さんの計4人に押え付けられてて、鼻から管、通されてました。
痛くて暴れて、管引っこ抜いて、4人共、吹っ飛ばして逃げようとしたら目の前がぐにゃりと折れて景色が歪みました。
倒れたまま立てなくてなってしまいました。
もうお薬飲んで1時間以上経っていて胃洗浄はやりませんでした。
検査の為の血液だけとって、落ち着いた真夜中、家に帰りました。
が、そこからまた記憶が無くなって、気付くと、朝、自分のベッドでよだれ垂らして寝てました。
つーヤツらしい。
あたし。
今日は週に1回の病院の日。
実は昨日も病院にいちにち缶詰め。
気が滅入るっつーん。
病院大嫌いだっつーん。
足むずむずするっつーん。
「血管の中を虫が移動してる。」
この言葉が決め手となったみたいで先生は声高々にこう言った。
「こりゃ、むずむず足症候群だな。絶対。」
「で、ボクも読んだんだけど一応コレ、はい。」と言って手渡された分厚い研究論文の束。
中身、ぜんぶ、英語。
・・・・・・・・。
読 め る わ き ゃ ね え よ !
はいはいはい。
あんたの頭がいーのはよーく分かった。
バッチリがっつり、十分すぎるほど伝わった。
だからその意味不明なアルファベット?だらけの論文?
なんなら白ヤギさんに送ってあげよっか?彼ったら読まずに食べてくれるよ?
自慢じゃないけど、あたし英語の成績よくて2でしたからね。
あのね、人間の体って、まぁ、不思議なものでしてね?
自分に都合悪い音とか聴こえなくなるんですね、だんだん。
忘れもしない中3の夏---あたしの英語のヒアリングテスト。
先生、採点前から「もっと頑張りましょう!」のスタンプ、手にスタンバってた。
で、待ちに待った離婚届に判を押すかのごとく、猛烈にスタンプ押してた。
むずむず脚症候群とは、皮膚のいちまい下に虫が這ってるような、
とにかくむずむずした不快感が襲ってくる病気だそうだ。
だから、むずむずする箇所を爪で引っ掻いたり、
刃物で切ったりして、自分を傷付けてしまう患者さんも少なくない、らしい。
まさに、ソレ。
それで昨日いちにち救急部のお世話になってました。
足のむずむずがヒドくて半狂乱で気が狂いそうだった。
で、あたしはまんまとサクッと自分を傷付けてしまったのです。
27針みっっっちり縫われたよ。
だからあたし、今日の診察で先生にイエローカードを出されてしまいました。
『切らない約束』を軽くぶっちぎったので、レッドカードで即退場!
を言い渡されても申し分無いんですが!!
でも、まぁ、今回はこの病気じゃ、ねぇ?ってことで先生の優しさイエロー。
素敵、先生、ありがとう、そしてごめん。
すったもんだあって今日から薬が大幅に変わった。
今までの病気のお薬は、このむずむずを悪化させる作用があったから。
ひとまず、今までの治療はおやすみして、むずむずの方から治療するみたいです。
あと貧血の女性がなりやすいらしくて、
あたしの過去の血液検査の結果見てもやっぱ貧血らしい。
鉄分補うように、レバーとか、赤身の魚とか、プルーンを喰えといわれました。が。
奇 跡 的 に ぜ ん ぶ き ら い !
なんですよねー。アンビリバボ。
え、無理? じゃあ、毎週、鉄剤の点滴だな。って満面の笑みでもって脅されました。
もう、先生ってば、ドSなんだから~。
まぁ、あたしはドMだからいいんですけど~。
←優しさイエローで、内心ほっとした。
と想い続けて、いつしか恋焦がれ。
今日で5日目。
・・やっと買えた。
家を出る前に軽くジャンプしたり、屈伸したりスクワットしたり、準備運動して体を慣らした。
軽いステップでもって無意味にジャブして左フックからの右ストレート。
あぁ~・・あぁ~・・あーあーあぁ~!・・・発生練習も完璧。
は ち じ ゅ う え ん きっ て を く だ さ い 。
は い 、 い ち ま い 、 く だ さ い 。
あ り が と う ご ざ い ま す 。
を3セット。
よし、無敵。イケる。
店員 「いらっしゃいませぇ~」
ふふん、いらっしゃったわよ。
いつもみたく店内を一周してお昼時だから弁当選ぶフリして。
ある程度弁当コーナー見たら次はラーメン見に行って。
そんでラーメン見飽きたらお菓子コーナー行って。
お決まりのコースを堪能してからいよいよレジへ。
・・・・・・・・・・・・・。
・・あ、待って・・・買うの切手だけってなんかイヤ。
出来れば「ついでに切手も」みたく、さりげなく買いたい。
・・・・・・・・・・・・・。
お菓子コーナーから、じゃがりこ・サラダ味を取ってきた。
そしてレジに行く。
いつも買ってるみたく。
さりげな~く。さりげな~く。
店員は5日連続 同じ人。偶然。
この働き者め。
『研修生・具志堅』て名札。
相手は新人研修生。
バイト入ったばっか。
しかもアカ抜けない坊主頭。
行け!あたしの方が余裕よって顔で。
なんだったら「マスター、いつものくださる?」みたく自然に。
(自然に。自然に。自然に。
自然に。自然に。自然に。
自然に。自然に。自然に。)
呪文みたくぶつぶつ唱えて、打倒、具志堅!
つーか具志堅て・・用高かよ・・ちょっちゅね~かよ。
あたしのボクサー準備運動ムダじゃなかった!
何の偶然か相手の名は「具志堅(用高)」!
ジャブジャブ!
左フック!
右ストレーーーート!!(じゃがりこ持ったまま)
ドンッ
あたし 「・・あー・・のぉ・・切手・・くだ・さ・い。」
あ・・早くも負けそ。
具志堅 「(満面の笑みで) なん十円のですかぁ?」
あたし 「は、はち・・」
ソフトに噛んだ。
あたし 「は、はち・・じゅう円?」
逆に聞いてしまった。
具志堅 「(引き出しガサゴソしながら) 何枚ですかぁ?」
あたし 「いちま・・い」
声、裏返った。
具志堅 「お会計237円になりまぁ~す♪
はい、500円からでよろしいですかぁ?」
あたし 「は・・い。」←死にそうな顔で
具志堅 「263円のおつりになりますっ!
はい、ありがとうございましたぁ~♪」
具志堅、新人のくせに語尾に♪マーク付けるぐれぇのちょー余裕っぷり。
惨敗!!
と思ったけど、いちお切手買えたんで、この勝負ドローで。
←打倒、具志堅!(研修生の方)
人が「これぐらい平気デショ。」と思うことが、あたしは出来ない。
人間が苦手だ。
ひとりひとり心臓があって肺がふたつずつあって、
脳みそがあって自分の意思を持って動いてる。
とか自動的に考えてしまって。
おえっ。
って気分悪くなってしまう。
スーパーで買い物するのも一苦労だ。
探し物が見つからなくても店員に聞けない。
そして見つかってもレジに近寄れない。
欲しいものは諦めることが多いし、商品を棚に返して逃げるように店をあとにする。
3日前、友達に手紙を書いた。
でも切手が無い!
家の目の前にコンビニがある!
買えばいい!
近くにポストもある!
ちゃっちゃっと出せばいい!
・・それが出来ない。
買いに行こうとした。
顔洗って気合入れて、服も着替えた。
あとは玄関から外へ。
・・・・・・・・。
出れない。
足が動かん。
無理やり出る。
コンビニ行った。
・・・・・・・・・。
「80円切手ください」
が言えない。
怖い。
人間が。
店内一周して帰る。
コレをもう3日繰り返してる。
コンビニがただの散歩コースになってる。
←こんなあたしに生ぬるい拍手と声援を。
毎回フルカラーで、時にキラキラ、時にギラギラ。
よくも悪くも、どれもこれもリアルな夢ばっかで正直寝た気がしない。
どの夢もあたしの気持ちが事細かに滲み出てて、
起きた時、夢だったか現実だったか区別がつかないことがよくある。
だいたいが2・3本立てで、今日は3本立てだった。
ひとつは、
なんだかあたしはすごい悪い事をしてしまって、
「小学校卒業資格」を剥奪されてもっかい小6をやり直さなきゃいけない夢。
新しいクラスメイト達はみんな子供で、あたしはひとり教室で浮いてる夢。
担任の先生はやけに小さい女教師だった。
体とは対照的に大きなサングラスをかけているのがとても変で気になる。
「えーっと・・丹波哲郎?」
みたいな変なサングラス。
外、曇ってるのにまさかのサングラス。
ちなみに丹波哲郎とあたし、誕生日一緒です。
だからか? だから出てきたのか丹波哲郎。
あたしはクラスメイトと違って長く生きてるぶん、「教師」の存在があまり怖くなかった。
「学校」が「全て」ではなく、「教師」の言う事が「絶対」ではなくなっていた。
だから嫌いな授業は堂々とサボったりする。
保健室で寝てたらサングラスの担任が迎えに来る。
隣に座って、笑顔で優しくあたしの手を撫でる。
そしてひとこと。
「大丈夫、無理しなくていいのよ。」
バレてた。あたしが無理してたこと。
授業に出ないのは授業が嫌だからじゃなくて、
子供といえども人が大勢いる空間が怖くて逃げ出してたんだってこと。
ポロポロ泣くあたしに、自分のサングラスを取って、そっとかけてくれた。
大きな丹波哲郎サングラスは恥ずかしかったけど。
あたしは、まぁいっか。と思って泣いている、そんな夢。
もひとつは、
大勢の人に追いかけられてる夢。
足がもつれて、逃げても逃げても振り切れない夢。
体育館みたいなトコの倉庫に逃げ込んでマットの陰で息を殺してる夢。
もひとつは、
友達が行方不明になって必死で探してる夢。
何度かけても繋がらないケータイ。
「自殺するかもしれない」
その想いでいっぱいいっぱいな夢。
結局繋がった時に電話に出たのは警察官で「友達は死にました」と告げられる。
海で。
崖から飛び降りた。
目が痛いほど、キラキラ輝く。
白い珊瑚の死骸の上に横たわる友達。
泣くよね?
泣くっきゃないよね、こんな夢?
起きたらものすげぇ涙出てたし。
枕がびっちょびちょ・・・洗濯しなきゃ。
ついでに嫌な夢も洗い流してもらお。
そんで燦々輝く太陽の光で蒸発させよ。
ともって外見たら、思いの外曇ってて、今にも泣き出しそうな空だった。
夢で見た優しい担任を思い出して、「サングラスかけなきゃ」って漠然と思った。
似合わないのは分かりきってるけど、恥ずかしいぐらい変なのも分かりきってるけど。
とびきりデカい「丹波哲郎サングラス」を。
憂鬱な診察が終わって、会計にカルテを出した。
「7番から呼ばれますからかけてお待ちください」
って言われたけど、なんかどーでもいーよ。と思ってそのまま病院を出た。
会計しないで、診察券もほっぽって置いてきた。
大雨の中、走った。
死ぬつもりだった。
最期に。と思って、好きな人に教えてもらった病院の近くにある絵本屋さんを見に行った。
その絵本屋さんは小さいけど絵本がたくさん揃ってて夢ばかりが詰まってる素敵なお店だ。
入りたかったけど、入れなかった。
なんか入っちゃいけないような気がした。
今から死ぬってのに夢見ちゃいけないと思った。
そのあと3時間歩き続けて、雨に打たれた。
意識が途切れ途切れになって公園のクローバー畑で倒れた。
空を見上げたら、空中にたくさんの虫が這うのが見えた。
寒くて凍えて「もうダメ」って思ったところで友達に発見された。
救急には行かないでそのままお家に帰った。
そのあと2日間、朝から夜まで聴こえる声に返事して、嫌な質問にも答えて、耐えた。
けどダメで泣いてたら、病院に連れてかれた。
何日もごはん食べてなくて眠れてなくて、弱ってた。
病院に着いた頃には話も出来なくて、立つ事も出来なかった。
車いすの上で声振り絞って「休みたい」
そのまま任意で入院。
保護室入れられた。
傷の手当てしてもらって、そのあと薬飲まされた。
薬飲んでも寝れないし。
白い壁に、虫這いまくってるし。
相変わらず男が喋りかけてくるし。
翌日、落ち着いたから、保護室から出してもらった。
夜中、あたしを病棟に迎え入れてくれた看護師の高橋さんが言ってくれた。
「疲れたらここで少し休んで、落ち着いたらすぐ出ればいい。
2、3日の入院でもいいさ? 病院や先生やボク達をいい意味で利用しなさいね?」
少し、心が軽くなった。
あたしは病院や医療を信用しない家庭に生まれ育てられてきた。
だから、病院を利用する自分がとても罪深くて、それがとても苦しかった。
でも、苦しい時は利用していいんだ。
「ご利用は計画的に。」
ありがと高橋さん。
その言葉だけで、意味ある入院だった。
「漫画を描かなければ」
っていう想いばかりが猛る。
漫画を描くなんて何年ぶりだろう。
漫画家の夢はとっくの昔に消えてった。
「人に読ませる」ということは人の目や人の絵を少しは気にしなくちゃならないと思ったから。
あたしはただ自分が好きに絵を描ければそれだけでよかった。
あたしはあたしの好きな人があたしの絵を見て喜んでくれるだけでよかった。
それだけが自分を保つ唯一の方法だった。
今でも、それが、あたしのすべて、だと思う。
あたしがブログに書いた『「恋」「愛」のバランス』の中の主人公。
あれはあたしなんだけども、どうやらあたしじゃなくなってきたみたい。
頭の中でキャラクターが独り歩きしてしまっている。
彼女は「愛」すべき友達にしてしまった仕打ちが正しかったのかどうか苦しんでいる。
あたしは彼女と友達の話を、心の中に留めておけなくて指先で紡ぎ出し、文字に起こしてしまった。
だからあたしは彼女の「後悔」を肯定して認めてあげなくちゃならなくなってしまった。
「漫画」という手段で。
あたしが描くまで彼女はずっと苦しい。
早く助けてあげなくちゃ、と思う。
でも困った事にあたしは今、絵を描きたくない。
あたしにとって、今、過去の後悔を排泄する行為はとてもつらいのだ。
それでも彼女は休ませてくれない。
次々と頭の中が絵で溢れかえる。
いちまい、いちまい、目の前に浮かんでは消えていく「彼女」の記憶達。
そしてそれは「あたし自身」の記憶。
黒く渦巻いてあたしをしつこく追いかけてくる。
昨日、彼女があたしを寝かせてくれたのは夜中の3時半過ぎ。
彼女の「想い」にあたしの「画力」が追いつかない。
A4の紙に何度も何度も描いては消して、を繰り返す。
えんぴつを持つ手がつって痛い。
あたしはぶっ続けで8時間描き続けた。
途中でものすごく「彼女」から逃げたくなって近くのコンビニへ走った。
そこでも頭の中から溢れて止まらない彼女の記憶達。
ある種の強迫観念でもって迫ってくる彼女の想い。
家へ帰って、またぶっ続けで6時間。
それでも拙い画力では5ページ描くのがやっとだった。
絵は生き物だ。
少なくともあたしの絵は、生きている。
だからあたしは絵を必要以上に求めたり、時に酷く拒絶したりする。
「絵」はあたしにとって、自分を保つ術であり、壊す道具でもある。
どうしてこう難しくなってしまうんだろう。
あたしはただ、自分が好きに絵を描ければそれだけでよかったのにね。
まぁね、たしかに余裕は無いですよー。
正直いっぱいいっぱいですよー。
マジかよーだりぃーよー。
病院大きらーい。
勘弁してー。
土下座。
今日は週1回の診察日。
「薬は大っ嫌い!」
あたしの中にドロドロ渦巻く薬に対しての嫌悪感と罪悪感。
「薬」の問題に関しては、あたしの主治医は話が分かる方だと思う。
薬物療法専門なのに、なぜか、患者にあまり薬を出さない先生。
むしろ、どんどん減らすから逆に患者から嫌がられている先生。
あたしの「飲みたくない」は「治療意欲が無い」からじゃないってコト。
これだけは分かる、そうじゃない、コレはそんな単純な話じゃない。
あたしの「心」はそんな簡単なものじゃない。
4人目にしてやっと出会った今の先生。
先生はあたしの「心」を診てくれる。
そんな先生だからあたしは約束をした。
死ぬほど大嫌いな「薬」について。
ゆーびきーりげーんまん。
うーそつーいたーらはーりせーんぼーんのーーーます。
ゆーびきった。
2本の小指に誓いあたしは小声で歌った。
素敵で無敵な未来を夢見て。
先生の茶色の瞳を見て。
ありがと先生。
信じるよ。
先生を。
自分を。
夜中からケーキがムショーに食べたくて。
たぶん世界中で、今、いちばんケーキを食べたいのはあたしじゃねぇの?ってぐらい。
甘いケーキだけが食べたくて。
近くのスーパーまで歩いて買いに行った。
15分後、無事、任務を果たしたあたしは「甘い宝物」をもって帰り道を急ぐ。
あたしは小走り。
なぜか焦ってた。
このケーキはあたしのなのに。
誰もあたしからケーキを取り上げたりなんかしないのに。
気持ちばかり焦っても体は思ったように動いてくれない。
足がもつれる。
でも気持ちはさらに焦る。
体が、暴走する心を繋ぎとめられない。
バラバラに離れる。散り散りに。
途中、夜の闇に何度も飲み込まれそうになった。
「闇に飲まれて堕ちていくのは怖いなぁ。」
と思う自分と、
「いっそこの身体、飲まれてって堕ちるトコまで堕ちちゃえ。」
って思う無責任な自分が居て、その狭間でゆらゆら揺れてた。
真夜中の闇が紡ぎ出す空気はとても怖く、時に魅力的。
どうしてだろう。
あんなに欲しかった甘いケーキが、
あたしの手の中でどんどん色あせていった。
いらなくなった「甘いお荷物」は蟻にあげた。
さよならケーキ。
そしてあたしは夜の闇を蹴って宙にふわりと飛んだ。
左側に白い流れ星がキラキラ流れていった。
焦ってた心が静かに落ち着いた。
慎重に夜空を踏みしめて歩いた。
足は、もう、もつれたりしない。
そのうち夜風を愛でて走った。
近くで木が大きく揺れた。
草が静かに歌った。
幸せな夢だった。
「夢」のはずだった。
あたしは夜の闇の中、知らない場所にポツンとひとり立っていた。
時計を見たらケーキを買いに出てから3時間が経っていた。
お気に入りのピンクのサンダルは履いてなかった。
いつ脱いだんだろう。足の裏は真っ黒だった。
両手の甲が傷だらけで血が滲んでいた。
体も心もぜんぶが痛かった。
夜空を蹴っていたはずの足は黒い地面を蹴っていて、白く流れた星は車のライトだった。
魔法がとけた後のシンデレラってきっとこんな気持ち。
哀しかった。でも不思議と涙は出なかった。
愛だ恋だ、あーだこーだ言ってたら。
うっかりアッチに逝っちゃいそうだった。
どうしてあたしは「愛」を素直に受け入れられないんだろう。
どうしていちばん欲しいモノをこんなにも疑ってしまうんだろう。
あたしの中の声が大きくなる。
脳みそもそのうち握り潰される。
そしたらあたしは「無」になるの。
全てに嫌気がさしてしまった。
傷だらけの腕も。
毒ばっか吐き出す口も。
イライラ舌打ちしてる他人も。
いちばん求めてる愛を疑ってしまう自分も。
ザラザラの荒い画用紙に描かれたこの素敵な世界も。
大切な人と自分を優しく守れる腕になればいいのに。
毒なんか吐かない素敵な音楽ばっか奏でる口になればいいのに。
人をイラつかせないで愛を疑うことを知らない無垢な自分であればいいのに。
眩く輝く素敵な世界がただただ無敵で素敵に映るキレイな目に戻ればいいのに。
あたしはあたしを大切に愛せたら、それだけでいいのに。
よく頭の中で誰か別の人の声がする。
ある時は女の声。
ある時は男の声。
ある時は子供の声。
でもあたしとは違う別の「人格」がいるとかじゃなくてただただ声としてそこに居る。
あたしはその声に名前を付けた。
付けた。というか、気付いたら付いていた。
この声はあたしのうしろにぴったりと張り付いていて離れない。
あたしの考えを、時に否定し、時に賛成する。
マイナス思考には張り切って賛成意見を述べるし、
数少ないプラス思考には黒い毒を吐きとことん否定する。
だから、否定しても賛成しても、結果、あたしにとってはマイナスにしかならない。
あたしの考えとアイツの考えとの境目がはっきりしない。
白ばっかだったオセロゲームがひとつひっくり返るとパタパタ一面黒に変わってく。
誰が、いつ、ひっくり返したのかが分からない。
あたしの思考の小さい小さい隙間に、無理やりねじ込まれる別の思想と映像と感覚。
公園の池で鯉を見てて、「あ、キレイ、可愛い」なんて笑ってても、
次の瞬間には、「陸にあげてピクピク窒息死させろ。」なんて命令される。
お店で可愛いストールを手に取ろうもんなら、
それで首を吊ってる自分の映像が色濃く目の前に宙ぶらりん。
大好きな子猫を撫でてても、「殺せ。」
思わず、やらなきゃいけない衝動に駆られる。
子猫の首を絞めて、細い骨がポキッって折れる感覚。
殺した事無いのに、手にその時の感覚が染み付いてる。
もしかしてあたし、知らない所でやってる?覚えてないだけ?
ある日は、「死ねよ。」
ある日は、「飛び降りろ!」
ある日は、「首切れ。」
ある日は、「次で最期だ。」と言われて怯えた。
この前は、「お前を見張る為に脳みそを17個に分けてひとつひとつに盗聴機を付けた。」
って言われて、あたしはその日から5日間、誰とも喋れなかった。
家族と離れて自分の部屋でひとりで過ごし、最低限の用事は全部、筆談。
次の診察で先生に、
「声に出さなくても紙に書いた文字、見てると思うよ?」って言われて愕然とした。
そして今。
「大切な人を悲しませてまで生きるの?」
「どこまで自己中でわがままで傲慢な女なの?」
「大切な人を苦しめてまで生きたいってホントに思うわけ?」
「そこまでして守るあなたの『生』にどれだけの魅力が?価値がある?」
「お前はホントは死にたいんだろ?」
「だからいつも刃物だって隠し持ってんだろ?」
「死にたいお前が死ねるようにわざわざ傷付く事言ってあげてるんだよ?」
「むしろ感謝してほしいぐらいだね。」
だそうです。
今いろいろ言われてる事を、
口でうまく説明できないと思うので、まんま紙に書き写してみました。
次の診察で先生に見せるべき?
見せたくないなー。
「無視するしかないよ。」って真顔でサラッと言われるに決まってるー。