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2024/05/10 08:00 |
漫画
3日ぐらい前から、気持ちだけが焦っている。

「漫画を描かなければ」

っていう想いばかりが猛る。


漫画を描くなんて何年ぶりだろう。

漫画家の夢はとっくの昔に消えてった。

「人に読ませる」ということは人の目や人の絵を少しは気にしなくちゃならないと思ったから。

あたしはただ自分が好きに絵を描ければそれだけでよかった。

あたしはあたしの好きな人があたしの絵を見て喜んでくれるだけでよかった。

それだけが自分を保つ唯一の方法だった。

今でも、それが、あたしのすべて、だと思う。




あたしがブログに書いた『「恋」「愛」のバランス』の中の主人公。

あれはあたしなんだけども、どうやらあたしじゃなくなってきたみたい。

頭の中でキャラクターが独り歩きしてしまっている。

彼女は「愛」すべき友達にしてしまった仕打ちが正しかったのかどうか苦しんでいる。

あたしは彼女と友達の話を、心の中に留めておけなくて指先で紡ぎ出し、文字に起こしてしまった。

だからあたしは彼女の「後悔」を肯定して認めてあげなくちゃならなくなってしまった。

「漫画」という手段で。

あたしが描くまで彼女はずっと苦しい。

早く助けてあげなくちゃ、と思う。

でも困った事にあたしは今、絵を描きたくない。

あたしにとって、今、過去の後悔を排泄する行為はとてもつらいのだ。



それでも彼女は休ませてくれない。

次々と頭の中が絵で溢れかえる。

いちまい、いちまい、目の前に浮かんでは消えていく「彼女」の記憶達。

そしてそれは「あたし自身」の記憶。

黒く渦巻いてあたしをしつこく追いかけてくる。



昨日、彼女があたしを寝かせてくれたのは夜中の3時半過ぎ。

彼女の「想い」にあたしの「画力」が追いつかない。

A4の紙に何度も何度も描いては消して、を繰り返す。

えんぴつを持つ手がつって痛い。

あたしはぶっ続けで8時間描き続けた。

途中でものすごく「彼女」から逃げたくなって近くのコンビニへ走った。

そこでも頭の中から溢れて止まらない彼女の記憶達。

ある種の強迫観念でもって迫ってくる彼女の想い。

家へ帰って、またぶっ続けで6時間。

それでも拙い画力では5ページ描くのがやっとだった。



絵は生き物だ。

少なくともあたしの絵は、生きている。

だからあたしは絵を必要以上に求めたり、時に酷く拒絶したりする。

「絵」はあたしにとって、自分を保つ術であり、壊す道具でもある。




どうしてこう難しくなってしまうんだろう。

あたしはただ、自分が好きに絵を描ければそれだけでよかったのにね。



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2009/05/22 23:19 | Comments(0) | TrackBack() | 未選択

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