あたしは怒った。
お母さんに約束をやぶられたから。
いつもホントささいなことなんだけど。
積もり積もって大きくなって大爆発したよ。
あたしが「世界でいちばん嫌いな場所」で長いこと待たされた。
2位の「病院」を大きく引き離しての堂々トップな場所。
時間にして4時間。わお。
あたしは「ココ好きじゃないから。居ると苦しいから早く帰ろうね。お願いね。」
って頼んで、の4時間。
お母さんは用事を全部自分がやろうとして、他人にモノを任せられない人です。
他人の用事も嬉々として請け負う人なのです。
他人の幸せのために何かするのが好きな人なのです。
分かってるんです。
もうずっと一緒に暮らしてきましたもん。
分かってるんです。
誰よりも近くで見てきましたもん。
昔から他人のためなら家族のことなんかいつも後回しです。
あたしの約束が入ってても、後に入ってきた他人の約束が優先されます。
他人の用事をやりまくってやりまくってやりまくって、それで最後の最後、余裕があれば。
ちょこっと、そこでやっと、あたしとの約束を思い出してくれます。
「ごめんね。」
のひとことで闇のかなたへ葬られるあたしとの約束たち。
「心」はいくつ死んだのかしら。
「お母さんの用事はお母さんじゃなくても出来るのに。」
ってポツリとつぶやきソファーで体育座り。
で4時間ぼ~っと何もしないで、窓の外の、死ねそうなぐらい高く突き抜けた、空の青を見てた。
あたしの目はおかしいのかなぁ、と常々思うんだけど。
空間に模様が付いてるのです。
壁にも床にもどこにでも。
空間を浮遊する細かい粒子みたいな粒。
まいにち模様は変化して、時にしましまの隊列を組んでみたり。
水みたくサラサラ目の前を横断してってみたり。
特に空ではいつも「光の粉」が見える。
目のゴミか、と疑ったのですが、どうも違うんだよね。
目のゴミは目のゴミでちゃんと見える。全然違うの。
糸くずがふわ~っとか、微生物がチカチカ!みたいな感じじゃないの。
平面的じゃなくて奥行きが感じられる。
とにかく、空の光の粉は眩くてものすごくキレイなので、結局4時間見てました。
が、やっぱ「4時間は長げぇダロ。」と気付きました。
約束を守らなかったお母さんに怒ってたけど、
許すことが出来ない自分にも怒ってた・・というか、哀しかった。
だから時計の針がちょうど午後1時半を回ったところで、あたしはソコを飛び出した。
あたしはそうとう怒っていました。
怒りってすごいです。
何でも壊せそうです。
何もかも。
「ごめんね。」後から追ってきたお母さんに、
履いてたパンプスを地面に投げつけてカバンも投げつけました。
お母さんが傷付くような事もたくさん言った。
でも、言ったと同時に自分もどんどん傷付いていった。
とにかく全て、持ってたモノも酷い言葉も想いも、全て投げつけて走った。
この歳にして全力疾走って、そうそう無いよ。
あたしが嫌いなソコは家から車で1時間弱の所だから、当然、土地勘は全く無い。
30分ぐらい歩いたり走ったりした。
猛暑でアスファルトが焼けてた。
裸足だったモンだから、
足の裏に水風船くっつけたみたく、
水ぶくれだらけになってしまった。
それに気付いた時には、両足の水風船は割れて、もう、1歩も歩けなくなってしまってた。
焼けたアスファルトの上で弾む足と、
映し出される影だけ見て彷徨ってたから、
知らない土地でまさかの迷子です。
モノも言葉も想いも、全部、投げつけて捨てて走って来たから、
あたしには何も残ってないような気がした。
古いアパートの、駐車場の隅っこで体育座りして、ぐったりしてたあたしは、
約1時間後、お母さんの友達によって発見されました。
今はもう、家に居て、いつもの生活に戻ってるんだけど、
一度割れて弾けた「心」は、もう元に戻らないのかなぁ。
と、そう思います。
思ってしまいます。
足の裏で、割れて弾けた水風船は、時間が経てば、
何も無かったかのように元に戻るんだろうなぁ。
しばらく痛ってぇだろな、この足の裏。
でも「もう歩けなーい。」って訴えてるのは、
どうも「足の裏」の方じゃなさそうです。
お母さんに約束をやぶられたから。
いつもホントささいなことなんだけど。
積もり積もって大きくなって大爆発したよ。
あたしが「世界でいちばん嫌いな場所」で長いこと待たされた。
2位の「病院」を大きく引き離しての堂々トップな場所。
時間にして4時間。わお。
あたしは「ココ好きじゃないから。居ると苦しいから早く帰ろうね。お願いね。」
って頼んで、の4時間。
お母さんは用事を全部自分がやろうとして、他人にモノを任せられない人です。
他人の用事も嬉々として請け負う人なのです。
他人の幸せのために何かするのが好きな人なのです。
分かってるんです。
もうずっと一緒に暮らしてきましたもん。
分かってるんです。
誰よりも近くで見てきましたもん。
昔から他人のためなら家族のことなんかいつも後回しです。
あたしの約束が入ってても、後に入ってきた他人の約束が優先されます。
他人の用事をやりまくってやりまくってやりまくって、それで最後の最後、余裕があれば。
ちょこっと、そこでやっと、あたしとの約束を思い出してくれます。
「ごめんね。」
のひとことで闇のかなたへ葬られるあたしとの約束たち。
「心」はいくつ死んだのかしら。
「お母さんの用事はお母さんじゃなくても出来るのに。」
ってポツリとつぶやきソファーで体育座り。
で4時間ぼ~っと何もしないで、窓の外の、死ねそうなぐらい高く突き抜けた、空の青を見てた。
あたしの目はおかしいのかなぁ、と常々思うんだけど。
空間に模様が付いてるのです。
壁にも床にもどこにでも。
空間を浮遊する細かい粒子みたいな粒。
まいにち模様は変化して、時にしましまの隊列を組んでみたり。
水みたくサラサラ目の前を横断してってみたり。
特に空ではいつも「光の粉」が見える。
目のゴミか、と疑ったのですが、どうも違うんだよね。
目のゴミは目のゴミでちゃんと見える。全然違うの。
糸くずがふわ~っとか、微生物がチカチカ!みたいな感じじゃないの。
平面的じゃなくて奥行きが感じられる。
とにかく、空の光の粉は眩くてものすごくキレイなので、結局4時間見てました。
が、やっぱ「4時間は長げぇダロ。」と気付きました。
約束を守らなかったお母さんに怒ってたけど、
許すことが出来ない自分にも怒ってた・・というか、哀しかった。
だから時計の針がちょうど午後1時半を回ったところで、あたしはソコを飛び出した。
あたしはそうとう怒っていました。
怒りってすごいです。
何でも壊せそうです。
何もかも。
「ごめんね。」後から追ってきたお母さんに、
履いてたパンプスを地面に投げつけてカバンも投げつけました。
お母さんが傷付くような事もたくさん言った。
でも、言ったと同時に自分もどんどん傷付いていった。
とにかく全て、持ってたモノも酷い言葉も想いも、全て投げつけて走った。
この歳にして全力疾走って、そうそう無いよ。
あたしが嫌いなソコは家から車で1時間弱の所だから、当然、土地勘は全く無い。
30分ぐらい歩いたり走ったりした。
猛暑でアスファルトが焼けてた。
裸足だったモンだから、
足の裏に水風船くっつけたみたく、
水ぶくれだらけになってしまった。
それに気付いた時には、両足の水風船は割れて、もう、1歩も歩けなくなってしまってた。
焼けたアスファルトの上で弾む足と、
映し出される影だけ見て彷徨ってたから、
知らない土地でまさかの迷子です。
モノも言葉も想いも、全部、投げつけて捨てて走って来たから、
あたしには何も残ってないような気がした。
古いアパートの、駐車場の隅っこで体育座りして、ぐったりしてたあたしは、
約1時間後、お母さんの友達によって発見されました。
今はもう、家に居て、いつもの生活に戻ってるんだけど、
一度割れて弾けた「心」は、もう元に戻らないのかなぁ。
と、そう思います。
思ってしまいます。
足の裏で、割れて弾けた水風船は、時間が経てば、
何も無かったかのように元に戻るんだろうなぁ。
しばらく痛ってぇだろな、この足の裏。
でも「もう歩けなーい。」って訴えてるのは、
どうも「足の裏」の方じゃなさそうです。
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