具合が悪い。
フラフラする。
めまいと、立ちくらみと、動悸と、息切れ。
さっき血圧測ったら上が80しかなかった。
びびった。ちなみに下は55だった。びびった。
この前の診察で、先生に、子供の頃の話を少しだけした。
小学生の頃から太っている自分がとても大嫌いだったこと。
体重が書いてある通信簿を、クラス中に回されて嫌だったこと。
休み時間になると廊下で大勢の前で体重を言いふらされたりしたこと。
そして、全校集会では大勢の生徒の前で体重を言われてみんなに笑われたこと。
小学生の頃から、漫画雑誌「りぼん」は只の楽しいマンガではなくて、自分の頭を殴る為の道具だったこと。
だから、頭はいつもたんこぶだらけだったこと。
自分は醜くてドロドロしたモンスターだということ。
先生は、「そんな小さい頃から自分のこと傷付けてたの?」と言った。
そして、「自分はモンスターだから。」と言うあたしに、
「ボクにはそうは見えないけど。」とひとこと言って、三角の目で笑った。
先生はお医者さんだから、あたしが傷付かないように嘘をつくの?
それとも、あたしの目が曇ってておかしいの?
だって、あたしはモンスターじゃないの?
あたしは何度も自分を否定し続け、先生は何度もあたしを肯定し続けた。
毎回、そんなやりとりしか出来ないから、先生には、とても申し訳ないなぁ・・と思う。
でもあたしがドロドロモンスターなのは事実なのだから、どうしようもないよなぁ・・とも思う。
「そんなに自分をいじめるなよ。」
先生はそう言って、また、三角の目で笑った。
「自分の歪んだ考え方を見直して次にいかす」のが今のあたしの宿題。
子供の頃みたいに、先生から出された宿題を、あたしは毎日せっせとこなす。
たまに嫌になって、宿題を破って捨てちゃうこともあるけども、
しばらくしたらゴミ箱から拾ってセロテープでくっつけて続きを書くんだ。
病院を卒業したら、先生はあたしの通信簿になんて書いてくれるだろう。
少し、ほめ言葉が書いてあると、うれしいな。
そしたら、もう子供の頃みたいに、通信簿をコソコソとランドセルに隠したりしない。
みんなに見せびらかそうかな。
そして、そんなあたしを見て、
先生がまた三角の目で笑ったら、あたしも、同じ、あの三角の目で笑いたい。と想う。
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